あなたの「ありがとうございます」、お客様にちゃんと届いてますか?
プログの記事をいつも見てくれて、感想まで寄せてくれる高校時代の友人が私にこう言いました。
「ホテルと言うと、どうしても緊張してしまうのだけど、マニュアルではない緊張をほぐしてくれる一言をかけてくれると本当に助かるなぁ。できれば、その時の声の調子も、優しい感じでお願いしたいな‥」
言葉遣いや敬語はきちんとしているし、案内もスムース。なのに、友人にそう感じさせてしまった緊張感や、何となく伝わってくる素っ気なさ、冷たさは、もしかすると「私の接客、完璧でしょ。どこも間違ってないでしょ」というおごりや、ベテランの慢心さからくるものではないかと思ったりします。そういう気持ちが、微妙な声のトーンやちょっとしたひとこと、ふとした仕草や視線に表れてしまっているのではないかと思うのです。
同じ質問でも、声の大きさやトーンで印象は変わる
同じ質問や話でも、声のトーンや表情で、相手への伝わり方の印象は全く違ってきます。例えば、「ありがとうございます」や「申し訳ありません」も、声を聞けばどんな心持ちで言っているのかが本当によく分かります。電話の声は尚更で、対面以上にその人の心を映し出すと言っていいでしょう。
大切なのは、プラスαのひと言、心配り。
マニュアルをマスターすればそれで完璧と思っている人は、少なくないように思います。でも、それでは喜びも感動もありません。大切なのはどれだけお客様と言葉を交わし、心を通わせられたか-。
マニュアルを完璧にこなしても、聞かれたことだけ答えても、お客様に心からご満足いただくことはできません。「○○しましょうか。でしたら○○はいかがですか?」そんな声を掛けられたら、私なら本当に嬉しくなります。
レストランでお会計をするとき「○○はいかがでしたか。お口にあいましたか。」と聞かれたり、前に購入したものを覚えていてくれて、「○○はいかがでしたか?」なんて言われたら、ますますその人、そのお店のファンになります。
今はネットやオンラインで何でも買える時代。だからこそ、足を運んでくださったお客様には「来て良かった」、或いは「電話して良かった」と、感じていただかなければならないのではないでしょうか。
お客様を大切に思う気持ちや仕事への愛着は、お客様の持ち物や商品を扱うときはもちろん、ペンやトレーを差し出すその手、その指先ひとつにも表れるように思います。
マニュアル通りの接客ではお客様の心に届きません。お客様ひとり一人を見て、どんな声掛けができるか、どうすれば、心からリラックスしていただき、「また来たい」、「この人から買いたい」と思ってもらえるのか。
オンライン社会に向かう今だからこそ、対面接客の意義は一段と大きくなっていると感じます。
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