話し方教室「人前でのスピーチのコツ」その③
今回は「スピーチ原稿を考える際のポイント」をお伝えします。
①はじめに何を話すのかをきちんと整理する
皆さんはスピーチの途中で、どこに着地したら良いのか分からなくなった、何を話しているのか分からなくなった…という経験はありませんか?
そうならないためにも、まず何を言いたいのかをしっかりと自分の中で整理しておきましょう。
行き当たりばったりの話では、やはり相手の印象に残りません。
スピーチに臨むとき、話の内容をしっかり練って整理しておくことはとても大切です。
②センテンスは短く
「~でして」や「~なんですけれども」が次から次に出てきて「。」のない文章になると(ひとつの文が長くなると)、話は分かりにくくなります。
できるだけセンテンスは短く、短文を心掛けましょう。
③分かりやすい言葉で話す
書き言葉(文章言葉)と話し言葉は違います。人前で話す時には、耳で聞いてすぐに分かるような平易な言葉で話しましょう。
書物や原稿を読むのと違って話はどんどん先に進んでいくので、聞き手からすると、意味の分からない言葉で立ち止まってしまうと、その先の話を聞き逃してしまうことになりかねません。
蛇足ながら、披露宴は様々な集いの中でも参列者の年齢層が最も幅広いと思うのですが、その時に私が意識しているのが「誰が聞いても、どんな世代の人が聞いても分かりやすい、親しみのある言葉で話す」ということ。
年配の方にも、若い方にも、その道の人でなくても誰が聞いても分かる優しい言葉で話したり置き換えたり、
また、できるだけ英語や流行言葉、略語は使わないようにしています。
聞く相手によって、言葉を使い分けるのも大切なポイント、「話す上での心配り」と言えますね。
④具体的に話す
「美味しかった」「凄かった」「すごい良かった」では伝わりません。数字や色、形、大きさ、匂いなど具体的に描写し、或いはどう良かったのか、どう凄かったのか具体的に、そこにいない人にもその情景が目に浮かぶように伝えましょう。
体験談やたとえ話を織り交ぜるのも、相手の印象に残るのでお勧めです。
⑤言葉グセをなくす
「えー」「あのー」「思います」「要するに」「~なんですけれども」「~でして」「ね」「~の方」「~させていただきます」など…
あまりに多いと、つい数えてしまいたくなるくらい、聞いているこちらも気になって、もう話の内容どころではなくなってしまいます(笑)。
心当たりのある人は意識して減らしましょう。
スピーチの原稿を考える際の参考になさってくださいね。